ノロウイルスについて知る
- どんな症状?
吐き気、嘔吐、下痢、腹痛。発熱は高くても38℃台。
症状は1~2日間続きます。それ以後は回復します。しかし、乳幼児や高齢者は重症化する場合があります。
また、感染していても軽い風邪のような症状で終わる人や、自覚症状が出ない場合もあります。
- ノロウイルスの排出
感染者はふん便とともにノロウイルスを大量に排出します。
症状がある場合は100万~10億個/g、自覚症状のない場合でも100万個/gものウイルスが排出されます。
ウイルスの排出は1週間から1ヶ月間続きます。
つまり、症状がなくなっても便中にはウイルスがいます。
- 感染経路
ノロウイルスは感染力が強く(100個以下で感染)、下記のように様々な感染経路をもっています(厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」より)。 そのため、たくさんの予防策が必要で、調理現場では容易に感染防止ができないのが実状です。
1 患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便やおう吐物から人の手を介して二次感染する。
2 家庭や共同生活施設など人同士の接触する機会が多いところで人から人へ飛沫核感染等直接感染する。
3 食品取扱者が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べる。この事例が増加傾向にあります。
4 汚染された二枚貝を、生のままあるいは十分に加熱処理しないで食べる。
5 ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取する。
- 失活化させるには
1 加熱処理する 85℃以上、1分以上(食品の場合は中心温度85~90℃、90秒間以上を推奨)
2 次亜塩素酸ナトリウムで処理する。
また、予防策には手洗いが不可欠です。厚生労働省によると、手洗いは「1回では不十分な可能性があるので2回以上」実施することを推奨しています。